
ビールの味や見た目はなにで決まる?違いを生む4つの原材料を解説!
みなさん、普段ビールを飲んでいて「なぜ同じビールという分類なのにこんなにも味が違うのか」「なぜ黄金色のビールもあれば黒色のビールがあるのだろう」と感じたことはありませんか?
今回はビールの味わいや見た目、香りに違いを生む4つの原料について解説していきます!
ビールの原料
前回の記事でも解説しましたが、ビールの味を決める原料には酒税法でも定義されている、「麦芽」「ホップ」「水」と発酵に必要な「酵母」の4つがあります。
これらの原料の種類をどうするか、どのように使い組み合わせるか等ブルワーさんによる調整によってビールの味や見た目、香りに変化が生まれます。つまりどのようなビールになるかはブルワーさんの腕次第で無限大の可能性を秘めているということですね!
原料1: 麦芽(モルト)
ビールといえば商品名にも使われることが多い「麦」が主役のイメージが強いですよね。
その麦の種子を発芽させて高温で乾燥させたものを「麦芽」と呼び、ビールの醸造では主にこの麦芽が使用されており、味や香りに大きく影響を与えます。
麦は大麦・小麦・ライ麦などイネ科の植物の総称であり、どの麦もビールの醸造に使用されることがありますが、基本的にほとんどのビールでは「大麦」を使用します。
大麦を使用する理由としては主に以下があります。
①穀粒の大きさや形状が均一であり加工がしやすい。
②デンプン含量とタンパク質含量が適正である。
③発芽によって糖とアミノ酸を分解するための酵素を生成する力が優れている。
麦に含まれる「デンプンとタンパク質」を「糖とアミノ酸」に分解するための酵素を発芽により生成し、発酵させることでビールというお酒ができるわけですね。
また、麦を麦芽にするために乾燥させる際に、わざと焦げた色をつけることで琥珀色や黒色の見た目をしたビールを作ることができ、味や香りにも変化をつけることができます。

原料2: ホップ
こちらも商品名や宣伝文句に使われるほど重要な原料です。
「ホップ」はアサ科カラハナソウ属のつる性の多年生植物の一種であり、ビール醸造では未受精の雌株の果実を使用します。

ホップの中には「ルプリン」と呼ばれる黄色い粒があり、ルプリンに含まれる樹脂が苦味、精油(エッセンシャルオイル)が香りのもとになっており、それぞれビールに影響を与えます。
また、苦味と香り以外にも泡持ちをよくしたり、殺菌効果を高めることにも影響します。
ビールに入れる際はそのままではなく乾燥後に粉砕し、ペレット状に加工して使われることが多いです。
原料3: 水
ビールは飲み物なので当たり前のように水を使用しているのですが、なんとビールの成分の中でも9割以上を占めています。
ビールの醸造時は飲用水をそのまま使用せず、硬度などを調整した「醸造用水」にして使用します。この工程を「水を磨く」といいます。
硬度を調整することによって同じ麦やホップを使用していても味や見た目に変化が出て、醸造するビールのスタイルに合った品質にすることができます。
例えば、ラガービールの1つであり日本の大手ビール会社がよく作っている「ピルスナー」というスタイルですが、もともとは濃い色のビールを作る予定が水の硬度の違いによって偶然黄金色のビールとなったことで誕生しました。
原料4: 酵母
正確には「酵母」は酒税法のビールの定義には含まれていませんが、発酵させるのに重要な役目を果たしているため、ビールを構成する重要な原料として扱われています。
酵母とは、ビールを含む酒類や発酵食品を作るのに利用される微生物です。
糖を分解することでエネルギーを得て、酸素のない時に発酵によって糖を炭酸ガスとアルコールに分解します。
ビール醸造においては麦芽に含まれるデンプンを糖に分解し、酵母がその糖を用いて発酵することによってビールというお酒が完成します。
ビール醸造に使用する酵母には「上面発酵酵母」「下面発酵酵母」「野生酵母」があり、この酵母で作ったビールはそれぞれ「エール」「ラガー」「ランビック」に分類されます。
その他の副原料について
これまで紹介した4つの原料のみでもビールを醸造することは可能ですが、酒税法では規定量内であれば副原料を使用することも許可されています。
副原料には例えばお米・とうもろこし・糖類・果実・香辛料などがあり、これらは発酵の助成や品質の調整、香りづけや味つけを目的に使用されます。

最後に
こちらの記事では、ビールの味わいや香り、見た目を決める原材料について解説しました。
ビールの品質やスタイルは原材料の品種や品質、使い方が大きく影響します。
みなさんもビールを飲む時に原材料を確認し、「同じ原材料でもなぜ味が違うのか」や「副原料が入って味がどう変わるか」などを考えながら楽しく味わってみてください。
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